【実話】裏表が激しい彼氏と元彼の浮気相手に復讐した話【浮気・不倫・DV】

主な登場人物

・私(女)
・先輩(男性)
・B子(元彼の浮気相手)

私のバイト先には素敵な先輩がいた。

先輩の素敵なところ

  • イケメン
  • 背が高い
  • 細マッチョ
  • 仕事ができる
  • 信頼感がある
  • 友人が多い
  • 仕事をちゃんと教えてくれる
  • 仕事で失敗しても怒らない
  • 仕事のフォローもしてくれる
  • 的確なアドバイスもくれる

以上が先輩の素敵なところ。

完璧な男性といっていいような先輩だった。

そんな先輩に私は告白された。

夢のようだった。こんな素敵な男性に告白されるなんて思ってなかったからだ。

断る理由が微塵もなかったので私は先輩と付き合うこととなった。

私は有頂天だった。シンデレラにでもなった気分だった。そのうち魔法が解けてしまうのではないかとも思った。

 

・・・本当に魔法は解けた。

その結果、幸福な時間は終わり、不幸な時間が始まった。

先輩と付き合う前、「なんてこんな素敵な先輩がフリーなのかな」と思ったことがある。

周りの人も「なんで彼女が出来ても長続きしないんだろうね」と言っていた。

先輩と付き合うことによってその理由がわかった。

先輩は裏表が激しい男だったのだ。

他人がいるときの先輩は、穏やかな表情をしている。綺麗な言葉遣いをする。誰にでも親切だし、笑顔も多い。

でも他人がいないときの先輩は、冷たくなる。無愛想になる。言葉遣いが悪くなる。他人の悪口を平気で言う。もちろん、バイト先の人たちの悪口も言う。差別発言もする。私に暴力を振るったりもする。軽く殴られたり、蹴られたりする程度だけどその程度は確実に酷くなっている。

バイトのときにも先輩に蹴られたり、脇腹をつねられたりすることが増えた。もちろん、他人の目のないところで。

裏表が激しい性格。

それが先輩の性格だった。

それが先輩に付き合いの長い恋人がいない理由だった。

その性格のせいで私の幸せの魔法は解けてしまったのだ。

付き合う前と全然違う先輩に、私はどう対応していいかわからなかった。

このままではいつか先輩のDVによって大怪我するのではないかと思い、恐怖を感じた。

信頼できる人に相談したけど、周りの信頼がある先輩なので誰にも信じてくれなかった。逆に「あんまり彼にわがまま言っちゃ振られるよ」と忠告されたこともあった。

先輩と別れたかった。

でも別れ話をしたら、先輩に何されるのだろうと考えると怖くて何も言えなかった。

私はどんどん精神的に追い詰められていった。仕事での失敗が増えた。当然、先輩の嫌がらせや暴力も増えた。そのストレスがさらに私を追い詰めていった。

このままでは病気になってしまうと思った。

そう思っている頃に、バイト先にB子が現われ、働き始めた。

B子は私のいたサークルに一時いた子だった。

そのサークルにいた頃、私には彼氏がいた。

その彼氏が浮気をした。

浮気相手はB子だった。

B子は私の彼氏を奪ったのだ。

私の彼氏だけじゃなく、同じサークルにいた子たちの彼氏にも次々ちょっかいをかけていた。

それが原因でB子はサークルをやめた。

でもB子は、人当たりがいいので「モテない女子どもに苛められて追い出されたかわいそうなB子」と周りの人たちは思っていた。

B子は人のものを盗るのが好きなだけみたいで、ターゲットのカップルが別れるとすぐ興味を失うみたいだった。

その証拠に私の彼氏ともすぐに別れていた。

そんなB子が私のバイト先で働き始めたのだ。

そんなB子が私と先輩が付き合ってると知って、

B子

先輩ってかっこいいね♪

と、B子が私に言ってきたのだ。

私の中に黒い考えが浮かんだ。

『B子を利用して先輩と別れられないだろうか?』

自己嫌悪を感じた。でも私はどうしても先輩と別れたかった。でも、いくらB子のことが嫌いでも自分の目的のために利用するのは気が引けた。

だが、私が何もしなくても物事は私の知らないところで進行していた。

他人のものを盗るのが好きなB子が勝手に先輩に近づき、勝手に先輩と仲良くなってしまったのだ。

結果、私は先輩に別れを切り出された。

どうやって先輩と別れたらいいのか?あれほど悩んでいたのにこんなにあっさり分かれられるなんて信じられなかった。夢でも見ているようだった。

でも夢ではなかった。先輩と私は別れた。そして先輩はB子と付き合い始めた。

先輩と別れた私は逃げるようにバイトを辞めた。

先輩との関わりを絶ちたかったからだ。

私がバイトを辞めて三か月後、

B子が包帯を巻いて大学に来た。

その痛々しい姿を見て私は罪悪感を覚えた。

先輩にやられたに違いないと思ったからだ。

謝りたかった。でも謝れなかった。

謝れば、私が先輩の裏表の激しさを知っていたことをB子に非難されると思ったからだ。

B子

どうして教えてくれなかったの?教えてくれればこんな酷い目に遭わずにすんだのに。あんたのせいよ

と、B子に非難されるのが怖かった。

だからB子に謝らなかったし、近づかなかった。

「B子の怪我、彼氏にやられたらしい」という噂が大学内で流れた。

そんな噂が流れているとき、私は駐車場で先輩がうろついてるのを見かけた。

それを見て、やっぱりB子に怪我を負わせたのは先輩だったんだ、と確信した。

それからしばらくしてB子は大学を辞めたらしいという話を聞いた。

それから元バイト仲間だった人から、先輩が傷害事件かなにかで警察に連れて行かれて、そのままバイトにも来なくなったと聞いた。

大学では、「B子がDVストーカー男にひどい目に遭ったらしい、B子かわいそう」と噂されていた。

元バイト先では、「とんでもない浮気女に騙されて追いつめられて警察沙汰になったAさんかわいそう」と噂されていた。

人の噂など当てにならない。

そう私は思った。

おわり

Posted by みーこ