「すべき思考」に陥りやすい人の6つの特徴
すべき思考に支配されている人がいます。
「挨拶をすべき」「会話を盛り上げるべき」「女の子には優しくすべき」「運転中は運転に集中すべき」「妻には疲れた表情を見せるべきではない」「子供には厳しく接するべき」「男は人前で泣くべきではない」「男はクールであるべき」
というようにすべき思考に支配されている人がいます。
どういうタイプの人がすべき思考に陥りやすいのか?
今回は、それについて語りたいと思います。
「すべき思考」に陥りやすい人の特徴
特徴1、完璧主義
完璧主義の人は、何事も完璧でなければならないと思っています。
計画も実行も結果もすべてにおいて完璧でなければならないと思っています。
なぜそう思っているか?
常に完璧であることが彼らにとって理想だからです。理想の姿だからです。
だから彼らは完璧でなければならないと思っているんです。
理想の自分になるために。
そのために彼らはこう考えます。
「○○しなければならない。××しなければならない。そうしなければ完璧な自分にはなれない」と。
毎日のようにこう考えています。意識的無意識的に考えています。
自分のすべきことを。完璧になるためにすべきことを。
と、ここまで狂信的に完璧を求める人は少ないでしょう。
でも、完璧主義な人には多かれ少なかれ狂信的に完璧を求める傾向があります。
だから完璧主義的傾向のある人は多かれ少なかれ「すべき思考」をしてしまう頻度が高いんです。
特徴2、理想主義
理想主義の傾向が強い人も「すべき思考」をする頻度が高いです。
理想主義は、達成不可能と思いたくなるような目標です。
そんな目標を達成するには、さまざまな「すべきこと」を実行しないと到達できません。
勝手気ままに行動していては理想の達成は困難です。
だから理想主義者は、本を読んだりして、「すべきこと」を見つける努力をします。
すべきことが見つければ、すべき思考が始まります。「○○をすべき」「××をすべき」と考えるようになります。
たくさんの「すべきこと」を見つけた場合は、そのすべてを「すべきこと」と考えます。
だから「すべき思考」が増えるんです。
理想主義者もまた完璧主義者同様すべき思考が増える運命なんです。
理想は完璧を求めるのと似た性質があります。
どちらも不可能を実現しようとしている意味では同じようなものなのです。
だから理想主義者も完璧主義者も「すべき思考」に縛られる運命なんです。
特徴3、真面目
真面目な人はルールを忠実に守ろうとします。
世の中には数多くのルールが存在します。
真面目な人は、そのルールをすべて守ろうとします。
ルールとは「すべきこと」をマニュアル化したものです。
そのルールをすべて守ろうとすれば、当然、すべきことが増えます。
すべきことが増えれば、当然、すべき思考も増えます。
「横断を歩道を渡るときは手を挙げて渡るべき」「目上の人には敬語を使うべき」「お年寄りには優しくすべき」「子供にも優しくすべき」「子供には子供目線で話すべき」「自転車は交通ルールを守って乗るべき」「親は大切にすべき」
と、ルールの数だけすべき思考が増えていきます。
実際、ここまで真面目な人は少ないでしょう。
でも不真面目な人も日本人には少ない。
不真面目な人が少ないということが真面目な人が多いということになります。
真面目な人が多いということは、日本人には「すべき思考」の傾向が強い人が多いということです。
特徴4、劣等感が強い
劣等感の強い人には「すべき思考」の人が多いです。
なぜか?
劣等感を克服したい気持ちが強いからです。
劣等感を感じている状態は辛いものです。
そんな辛いものを克服したい気持ちになるのは自然なことです。
でも、劣等感を克服するには努力が必要です。ときには逃げ出したくなるほどの努力をしなくてはいけない場合もあります。
努力が必要な場面には、かならず「すべきこと」が生じます。「劣等感を克服するためには○○をしなくてはいけない。××しなくてはいけない」と、すべきことが生じます。
劣等感が強いほどにすべきことも多くなります。当然、すべき思考も増えます。
僕自身劣等感が強かったとき、「運動をしなければならない」「筋トレをしなければならない」「腕立て100回しなければならない」「勉強しなければならない」「本をたくさん読まなければならない」と、すべき思考に頭の中を支配されてました。
劣等感の強い人はすべき思考に支配されやすいんです。
すべき思考は強制力の強い思考
すべき思考は強制力の強い思考です。
そんな思考に支配されればストレス過多の人生になってしまいます。
ストレス過多の人生になれば、疲れやすくなり、抵抗力も低下しやすくなります。そうなればますます劣等感が強くなってしまう可能性が高まります。
劣等感が強くなればますます「すべき思考」が酷くなります。
↓
②ストレスが溜まる
↓
③疲れが溜まる
↓
④抵抗力が落ちる
↓
⑤劣等感が悪化する
↓
①に戻る
という悪循環。
すべき思考に支配されるとこのような悪循環に陥る可能性が高くなってしまうのです。
特徴5、承認欲求が強い
承認欲求が強い人には、他者の評価を求める気持ちも強い人が多いです。
他者の評価を得るためには努力が必要です。
先に述べたとおり、努力が必要な場面には、必ず「すべきこと」が生じます。
すべきことが生じれば、すべき思考も生じます。
他人の評価を求める気持ちが強いほど努力の量も増えます。努力の量が増えれば、すべきことも増え、すべき思考も増えます。
もちろん、すべての承認欲求が強い人が努力の量が増えるわけではありません。怠け者の承認欲求が強い人もいて、手軽に承認欲求を満たそうとする人もいます。
でも基本的に承認欲求は努力しないと満たされないものです。理性的な人はそれがわかっています。わかっているから努力をします。すべき思考をして、すべきことをひとつひとつ実行していきます。そして承認欲求を満たそうとします。
承認欲求を満たすには、すべき思考が必要。それもわかっているから理性的な人はすべき思考をするんです。すべきことを探して、すべき思考をするんです。
努力するは、承認欲求を満たす方法の王道
一般的に承認欲求を満たす方法として努力することは王道と認識されています。
それ以外の方法は邪道と認識されています。
日本人には真面目な人が多い。
だから王道である努力をして承認欲求を満たすという方法を使う人が多いんです。
僕もその1人です。
王道の努力をするという方法を好んで使います。
ときには手軽に承認欲求を満たしたいと思いますが、ほとんどの場合、努力をして承認欲求を満たそうとします。
すべき思考はシンドイですけど努力をして承認欲求を満たそうとします。
特徴6、恋愛依存症
恋愛依存症。
恋愛依存症とは、恋人に過剰なまでに依存することです。
恋愛依存症の人には、すべき思考の人が多いです。
なぜ多いか?
恋人に捨てられたくないという思いが強いからです。
捨てられれば依存できる相手がいなくなります。恋愛依存者にとってそれはとても辛いことです。
すぐに次の恋人を見つけられる恋愛依存者はそれほど辛く感じないでしょう。
でも恋愛依存者の中には次の恋人を簡単に見つけられない人もいます。
捨てられたくないと強く思うのは、そういう人です。
捨てられないために努力するのも、そういう人です。
努力をすれば、すべき思考をする頻度が高くなります。
「彼に喜んでもらうために綺麗でいるべき」「すっぴんは見せるべきではない」「いつも化粧をしているべき」「わがままを言うべきではない」「愚痴も言うべきではない」「エッチがしたくない気分でもそれを悟られないようにすべき」「体調が悪くてもエッチをすべき」
というふうにすべき思考をしてしまう。捨てられないために。恋愛依存を続けるために。
・完璧主義
・理想主義
・真面目
・劣等感が強い
・承認欲求が強い
・恋愛依存症
おわり