マスク依存の学生が増えている!?マスクを手放せない人々の心理
○高校1年生の女性の話○
私は中2の初め頃から高1(今まで)ずっと学校ではマスクをしています。
外すのは体育とお昼ご飯の時だけです。
マスクをするようになったきっかけは特にないんですが、マスクをしていないとすごく口元が気になってしまうんです。
唇が太いのでマスクをしてない時は無意識に下唇を噛んだりしちゃいます。
流石に毎日マスクしてたら印象も悪いだろうな、と思って取ろうとしてもすぐつけちゃいます。
○中学生?の話○
私はマスク依存症です。学校に行くにはマスクが必要で、給食の時間は地獄です。
マスクがなかったらうまくはなせなかったりします。自分で言うのもあれですが、いろいろ精神的にも病んでます。
たまに友達にマスクを引っ張られ、パンッと離されるということをやられます。それを今日連続で何回もやってきました。やめてと言ってもきいてくれません。
まぁ友達も遊びで私の反応がおもしろいとかでやってくるんだと思います。
そこで、深刻な病気なんよ!!マスク依存症。と言いました。そうしたら、マスク依存症って深刻な病気なん?ってほかの友達と笑ってました。マスク依存症じゃない人は気持ちは分からないかもしれないけど、マスクがないと生活できない状態です。
マスクを引っ張られてゴムが伸びてマスクが少しゆるゆだけでも、不安になり、新しいマスクを持ってトイレで変えます。ほんとやめてほしいです。
というようなマスクなしでは学校に通えない学生が増えているようです。
マスク依存は深刻な社会問題になっているようでNHKでも特集されたことがありました。
なぜマスク依存症の人はマスクをするのか?
その理由について語りたいと思います。
マスクなしでは生きられない理由
容姿にコンプレックスがある
マスクなしでは生きられなくなってしまった主な原因はコンプレックスです。
上記の話に登場した学生たちも容姿にコンプレックスがあるせいでマスクなしでは生きられなくなっています。
口が大きい。口の形が少しおかしい。鼻が大きい。鼻の穴が大きい。鼻が少し曲がっている。肌荒れが酷い。にきびが酷い。歯並びが悪い。口臭が気になる。
などの容姿にコンプレックスを抱いている。そのコンプレックスを隠すためにマスクをしている。結果、マスクなしでは生きられなくなってしまったんです。
マスクを外したらコンプレックスが剥き出しになる。剥き出しの状態になれば馬鹿にされたり、笑われたり、陰口を言われたり、いじめられたりするかもしれない。そんなの嫌だ。
マスク依存症の人はそう考えます。だからマスクを外すことができないんです。だからマスクなしでは生きられないんです。
「マスクで顔が隠れていると安心感できる」
と語る女性がいます。多くのマスク依存症者が彼女と同じ安心感を感じます。
馬鹿にされるかもしれないという不安。嫌われるかもしれないという不安。いじめられるかもしれないという不安。笑われるかもしれないという不安。好きな人に軽蔑されるかもしれないという不安。
マスク依存症の人たちにはそんな不安があります。マスクをしていないときはその不安がさらに強くなります。
だからマスクをすると安心するんです。マスクをすることによってコンプレックスを隠すことができるから安心することができるんです。
見方を変えればマスクをするだけで安心感を感じるほどの不安をマスク依存症者たちは感じているんです。
どうしてマスク依存症者たちはそんな不安を感じるようになってしまうのでしょうか?
マスクなしでは生きられなくなるほどの不安を感じる理由
理由1、酷いトラウマがある
「ブサイク」「なんだその酷い歯並びは?」「鼻でかいな」「鼻の形変じゃね」「口臭酷くない?」「唇に色悪いな」
などと言われた。そして笑われた。いじめられた。軽蔑された。無視された。気持ち悪がられた。そして傷つけられた。泣かされた。
そんなことをされるとトラウマができてしまいます。
そのトラウマがずっと色濃く残ってしまう人がいます。
そういう人がマスクなしでは生きられないほどの不安を感じるようになります。
マスクをしていないとトラウマのせいで恐怖を感じてしまう。外に出るのが嫌になるくらいの恐怖を感じてしまう。だからマスクをするんです。マスクをすることで恐怖を軽減するために。そして外に出るために。ひきこもりにならないために。
トラウマ持ちのマスク依存症者がマスクをするのは社会生活を送り続けるためなんです。
それくらいトラウマのせいで強い恐怖感を感じているんです。
僕自身も思春期の頃、容姿を毎日のようにからかわれたせいでトラウマができてしまいました。
僕が毎日されていたからかいは些細なものです。ほとんど傷つかないようなものです。でもそんな小さな傷しかつかないような些細なからかいでも毎日のように繰り返されれば大きな傷に成長してしまうことがあります。
僕の傷(トラウマ)はそんな感じで大きくなっていきました。
大人になってもしばらくの間はそのトラウマに苦しみました。外に出るとみんなが僕の容姿を見て笑っているように感じました。
幸い僕はマスク依存に陥るほどに恐怖は感じずにすみました。でも世の中には僕よりも恐怖を感じる人がいます。
そういう恐怖を感じる人がマスク依存症になるのだと思います。
大概のからかう側の人間は軽い冗談のつもりでからかっています。軽い冗談のつもりでからかっているから毎日のようにからかってしまいます。
でもそんな軽い冗談のようなからかいでも毎日のようにからかいを続ければ相手にとんでもなく大きな傷を作ってしまうことがあります。
からかう側の人間には、それをわかってほしいと思います。小さな傷でも何度も繰り返せば大きな傷になることがあることをわかってほしいと思います。
理由2、すごく心配性
生まれつき心配性の人がいます。必要以上に悪い未来を考えて不安を感じてしまう人がいます。
そういう人はマスク依存症になりやすいです。
容姿のせいで他人に笑われるかもしれない。容姿のせいで他人に嫌われるかもしれない。容姿のせいで他人を不快にして攻撃されるかもしれない。容姿のせい友達に仲間はずれにされるかもしれない。容姿のせいクラスメートにいじめられるかもしれない。
心配性な人はそういう悪い予想をしやすい。そのため不安を感じやすい。
そんな不安に苛まれないためにマスクをしてしまう場合があるんです。
少しでも心配する回数を減らすためにマスクをしてしまう場合があるんです。
理由3、自己批判癖が強い
自己批判癖が強い人は劣等感を抱きやすい。
自分の肌の状態が良くない。自分の口臭が良くない気がする。にきびが許せない。肌荒れがダメ。鼻の油が酷い。口の形が嫌だ。
というように自己批判癖の強い人は毎日のように自分の劣った部分を批判する。自分の理想や他人と比べて批判する。そして劣等感を抱く。そんなことを毎日のように繰り返している。
そんなことを毎日繰り返していれば自分の容姿への自信がどんどん低下していってしまいます。でも自己批判癖の強い人はそれをやめることができない。自己批判が癖になっているからやめられないんです。
こういう人がマスク依存症になりやすいんです。マスクなしでは生きていけなるくらいの不安を感じる人になりやすいんです。
自己批判を繰り返しているうちに自信がどんどん低下し、劣等感がどんどん強くなり、誰かに見下されたり、いじめられたりすのではないかと考えることがどんどん多くなり、不安を感じることがどんどん多くなるため、マスク依存になりやすくなるんです。
自己批判は成長するためには必要な行為ですが、依存症になるまで自己批判を続けるのは異常です。
自己批判は習慣ですので治そうと思えば治せます。でも依存症になるまで自己批判をしてしまう人がその習慣を治すのは大変です。でも治せないわけではありません。
地道に自己批判をする回数を減らしていけばいずれ正常な範囲の自己批判回数に戻すことができます。
ダイエットと同じように一気に治すとリバウンドのような現象が起きて、自己批判癖が悪化してしまう場合があります。
なので自己批判癖は地道に治すことをおすすめします。
趣味の時間を増やしたり、ブログなどの承認欲求を満たせることをしたり、運動をしたり、自分を評価する習慣を身につけたりすれば、必ず過剰な批判癖は治すことができます。
理由4、過剰な完璧主義者
過剰な完璧主義者もマスクなしでは生きていけなくなるほどの不安を感じる人になりやすいです。
過剰な完璧主義者は容姿も完璧でなければならないと考えるからです。芸能人になれるくらい容姿に恵まれているならばその完璧主義を満足させることができるかもしれません。
でもそんな恵まれた人はほとんどいません。大概の人は平均レベルの容姿です。
そんな平均レベルの人が容姿に完璧さを求めたら・・・辛い人生になるのは確実です。
一生、その完璧さを満足させることができないからです。理想が高すぎるのですから満足させることができないのは当然のことです。
でも過剰な完璧主義者はその不可能なことを達成するために努力を続けてしまう。永遠にその努力を続けてしまう。完璧主義であるがゆえに。
人にはどんなに努力しても達成できない目標があります。でも過剰な完璧者はそれを認めることができない。完璧を求めるあまり自分が達成できない目標があることを認めることができないんです。
だから努力を続けてしまうんです。完璧さを求めて努力をつづけてしまうんです。
こういう達成不可能な目標を完璧主義ゆえに達成しようと努力をする人はマスク依存症になりやすいんです。
不完全な自分を隠すためにマスクをしてしまうんです。不完全な自分に劣等感を感じてマスクをしてしまうんです。
そしてマスクをするという不完全な自分に劣等感を感じ、マスクをしないで生きられるようになるために過剰な努力をしてしまうんです。
過剰な努力でマスク依存は克服できることはありますが、逆にとんでもなく依存症をこじられせしまう場合があります。
精神的病を患っている状態で過剰な努力をすることは逆効果になる場合があるんです。
うつ病の人がうつ病を治すために過剰に努力して病状を悪化させてしまう場合があるように。
依存症などの精神的病になったときは少しずつ病気を治していくことがベターだと僕は思っています。
依存症になったときは『急がば回れ』です。焦らずに地道に治してください。
理由5、他人に嫌われることを異様に恐れている
他人に嫌われることを尋常ではないくらいに恐れる人が世の中にはいます。
嫌われるといじめられる。嫌われると仲間外れにされる。嫌われると嫌がらせをされる。嫌われると陰口を言われる。嫌われると傷つけられる。
などと考える人が他人に嫌われることを異様に恐れるようになりやすいです。
他人は残酷です。誰の中にも残酷さはあります。特に嫌いなものに対してはすごく残酷になります。
だから他人に嫌われると酷いことされると思う気持ちはわかります。でも嫌われるのが嫌だからといって劣った部分を隠すためにマスクをするのはやりすぎです。
素顔で生きられないほどに嫌われることを恐れるのは普通の心理ではありません。
すべての他人に好かれることなど不可能です。見方を変えればすべての他人に嫌われずに生きることなど不可能です。
つまり人は生きているかぎり、必ず自分を嫌う他人と出会ってしまうということです。出会って生理的に嫌われることもあるし、価値観の相違で嫌われることもあるし、男というだけで嫌われることもあります。
あなたがどれだけ真面目に生きていても、どれだけ誠実に生きていても、どれだけ奉仕的に生きていても、どれだけ社会貢献しても、あなたを嫌う人間は必ず現れます。
だからすべての人に好かれるのはぜったいに不可能なことなのです。
なのに他人に嫌われるのを恐れる人は恐怖から逃れるため他人に好かれる努力をしてしまいます。他人に不快な思いをさせないためにマスクをつけて嫌われるリスクを下げようとしてしまいます。他人に軽蔑されないためにマスクをつけて嫌われるリスクを下げようとしてしまいます。
そういう虚しい努力を嫌われることを極度に恐れる人はしてしまうんです。
もう一度言います。すべての人に好かれるのは不可能です。
だからすべての人に好かれるための努力をしてはいけません。
そんな努力を続ければ精神的に病みます。病んでマスク依存症になるリスクが高くなります。
だからそんな努力はぜったいしないでください。
おわり