他人の不幸は蜜の味と感じる心理『シャーデンフロイデ』のメリットとデメリット。
みなさん、シャーデンフロイデという言葉をご存知ですか?
シャーデンフロイデ(独: Schadenfreude)とは、自分が手を下すことなく他者が不幸、悲しみ、苦しみ、失敗に見舞われたと見聞きした時に生じる、喜び、嬉しさといった快い感情。
引用:ウィキペディア
と、ウィキペディアには記載されていました。
要するに他人の不幸を喜ぶ心理のことです。
・芸能人がスキャンダルを起こしたときに喜ぶ心理のことです。
・政治家が金銭問題で失脚したときに嘲笑する心理のことです。
・お金持ちが脱税で逮捕されたときに「馬鹿な奴」と笑う心理のことです。
・嫌いな奴が大失敗したときに大笑いする心理のことです。
このように他人の不幸を見て喜ぶ心理のことをシャーデンフロイデというそうです。
いますよね、他人の不幸を見て喜んでいる人。ゴシップ記事とか好きな人にはそういう他人の不幸を見て嘲笑する人が多いと思います。
テレビなどでよく謝罪会見が開かれますよね。ああいう放送を好んでみる人の中にもシ他人の不幸を喜ぶ人が多いと思います。
世の中にはゴシップ記事が溢れています。これは日本人に他人の不幸を喜ぶ人が多いことを物語っているように僕には思えます。
シャーデンフロイデのメリット
メリット1、メンタルが回復する
他人の不幸を喜ぶ心理(シャーデンフロイデ)が働くと、喜びや優越を感じることができます。
喜びも優越も快楽を感じさせてくれる感情です。なので他人の不幸を見て喜びと優越を感じることができれば快楽を感じることができます。
他人の不幸によって快楽を感じることができれば、メンタルが回復します。メンタルが回復すれば、やる気がでたり、元気が出たりします。
これがシャーデンフロイデのメリットです。最大のメリットといっても過言ではないでしょう。
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喜びや優越を感じる
↓
快楽を感じる
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メンタル回復。元気になる。やる気が出る
という流れです。こんなメリットがシャーデンフロイデにはあるんです。
メリット2、自分のほうがマシと思える
他人の不幸を見れば、その人より自分のほうがマシと思うことができます。
・浮気して多額の慰謝料を請求されるお金持ちの男。
・未成年の女の子と性的関係を結んでしまったことがバレて芸能界を追放されるアイドル。
こういう不幸な人物と自分を比較すると、大概の人は「自分のほうがマシ」と思うことができます。
世の中には必ずといってもいいくらい自分より不幸な人がいます。そういう不幸な人と自分を比較すれば100%自分のほうがマシと思うことができます。
自分のほうがマシと思うことができれば、自分のほうが幸せだと思うことができます。
この自分のほうが幸せだという認識はメンタルを少しだけ安定させる効果があります。
心のどこかで自分は不幸だと感じている人はメンタルが不安定
心のどこかで自分は不幸だと感じている人はメンタルが不安定です。心の中に不安や劣等感があるから不安定なのです。
自分が不幸と感じている人があの芸能人よりはマシと思うことができればメンタルが少しだけ安定します。
残念ながらあの人よりもマシと思っても大してメンタルは安定しません。
だから過剰なまでに自分よりも不幸な他人を探す人がいます。無数の不幸な他人たちと自分を比較して自分のほうがマシとたくさん思うことができればそれなりにメンタルが安定するからです。
これは薬を大量に飲むのと同じような行為です。1粒2粒の薬では効果が薄い。だから10粒20粒飲む。少しでも高い効果を得るために。
これと同じような行為をしているんです。過剰なまでに自分よりも不幸な他人を探す人は。1人2人の不幸な人を見てマシと思うだけでは安定が足りない。だから10人20人と探すんです。少しでも多く自分はマシだと思うために。そして少しでも多く安定を得るために。
ゴシップ記事ばかり見ている人の中には、このマシによる安定効果を過剰なまでに求める人が確実にいます。
自分自身が不幸だと感じているから安定を手に入れるために過剰までに自分より不幸な人を探してしまうんです。
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そのため劣等感や不安感があり、情緒が不安定
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情緒を安定させるために、自分より不幸な人を探す
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自分より不幸な人を発見。自分のほうがマシと思える
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優越感のおかげで劣等感が軽くなり、少しだけ情緒が安定する
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少しだけの安定では足りないと思う
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自分より不幸な人はたくさん探す
↓
自分より不幸な人をたくさん見たおかげでそれなりにメンタルが回復する
自分のほうがマシと思うことができれば優越感を感じることができます。この優越感が自分は不幸だという劣等感を少しだけ軽くしてくれます。不安な気持ちも少しだけ軽くしてくれます。
この劣等感と不安感を軽減してくれるというメリットがあるから、自分より不幸な人を探すという行為をしてしまうんです。
劣等感が強い人や不安感の強い人はこの不幸な人探しをやってしまう可能性が非常に高いです。
僕自身、今よりも遥かに劣等感が強いとき、よく自分よりも不幸な人探しをしていました。劣等感と不安感を少しでも軽くするために。毎日のように。
メリット3、安全な場所から快楽や安心感を得ることができる
他人の不幸は安全地帯から見ていることができます。野次馬が他人の家の火事を見ているように。
安全地帯から他人の不幸を見て、「自分のほうがマシだ」と思って劣等感を軽くしたり、「どうせタバコの不始末だろう」と嘲笑って快楽を得ることができます。
劣等感を軽くしたりや快楽を得たりするというメリットをただ安全地帯から見ているだけで獲得することができるんです。
お手軽です。安全です。だからこそ他人の不幸でメリットを得る行為は癖になりやすいんです。
お手軽に!安全に!劣等感の軽減効果や快楽を得るという蜜を手に入れることができるから癖になりやすいんです。お手軽に!安全に!美味しさを味わえるジャンクフードが癖になりやすいように。
シャーデンフロイデのデメリット
デメリット1、向上心を失う
他人の不幸ばかり求めていると精神が堕落します。
他人の不幸ばかり求めている人は、他人の不幸を望むようになるからです。もっと自分より不幸な人が増えろと望むようになるからです。
不幸な人が増えればその分だけ自分のメンタルが回復する。だから不幸な人が増えることを望んでしまうんです。
不幸な人を望むということは他人を呪っているのと同じです。五寸釘をわら人形に打ち込んでいるのと同じ心理状態です。
そんな心理状態に陥れば確実に精神が堕落します。だからすれば向上心を失います。向上心を失えば、ますます他人を不幸を望むようになります。
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他人の不幸を望むようになる
↓
精神が堕落する
↓
向上心を失う
↓
ますます他人の不幸を望むようになる
という負のスパイラルに陥ってしまうんです。
だから他人の不幸ばかりを求める生き方をしてはいけないんです。
デメリット2、卑怯者になる
イジメを遠くから見て、イジメられている被害者を嘲笑っている人っていますよね。
他人の不幸ばかり求めているとこのような卑怯者になる可能性が高いです。
イジメられている人に同情すらできない人間になってしまう可能性が高いんです。
イジメられている人を助けられないのは仕方ない。だって助けに入れば今度は自分がイジメの標的にされるかもしれないのだから。だからイジメられている人を助けられないのは普通だと思う。
でもイジメられている人を見て嘲笑ったり、優越感を感じたりするのは単なる卑怯者だと思います。
他人の不幸ばかりを求める生き方をしていると、こんな卑怯者に成り下がる可能性があるんです。
メリット
①メンタルが回復する
②自分のほうがマシと思える
③安全な場所快楽からや安心感を得ることができる
デメリット
①向上心を失う
②卑怯者になる
他人の不幸を見て喜ぶ心理『シャーデンフロイデ』
他人の不幸を見て喜ぶ心理があるということは他人の不幸を求める心理もあるということです。
これらの心理は誰の中でも働く可能性のあります。この心理の赴くままに生きれば確実に嫌な人間になります。
あなたがこの2つの心理の赴くままに生きる人間にならないことを僕は信じています。
おわり