工場が人手不足に陥る理由 作業効率の悪いやり方を変えない工場が多いからです!

自動車の検査には資格が必要だった。なのに日産自動車は、無資格の従業員が検査を行わせていました。無資格と知りながら検査を行わせていたんです。

なぜそんなことをさせていたのか?

理由はいろいろありますが、その理由のひとつに人手不足と言われています。

人手不足

現在、人手不足に陥っている工場は、日産自動車だけではありません。ほかの工場でも人手不足に陥っている工場はたくさんあります。

なぜ工場には人手不足の工場が多いのか?

その理由について語りたいと思います。

工場が人手不足に陥る理由

理由1、仕事がきつい

工場のしごとはつらい

工場で一日中立ったままの状態で作業を続けるところを想像してみてください。

しかも作業内容は同じことの繰り返し。それを一日中繰り返す。立ったままの状態で繰り返す。自分が立ったままの状態でその繰り返し作業をしている。

その場面を想像してみてください。

うんざりしませんか?こんな仕事やってられるか!と思いませんでしたか?

僕はうんざりしました。こんな仕事やってられるかと思いました。

僕がうんざりして、こんな仕事やってられるかと思った作業。

そんなキツイ作業を実際にやっている人がいるんです。毎日のようにやっている人がいるんです。工場にはそんなキツイ作業をやっている人がたくさんいるんです。

もちろん、工場によっては椅子に座って作業させてくれる工場もあります。

でも、そういう工場は少数派です。ほとんどの工場は従業員に立ったままの状態での作業を強制します。

一日中立ったままの作業。すごく疲れます。その疲れる作業を作業員は一年中繰り返さなければならないんです。

ツライです。一年中立ったままの作業を繰り返すのは本当にツライです。

僕はそのツラさを経験したことがあります。本当にツラかった。とくに鬱状態で立ったままで作業を続けるのは本当にツラかったです。もう2度と経験したくないと思うくらいに。

従業員にツライ状態で作業をさせる工場が多いんです。

だから工場は人手不足に陥りやすいんです。

世の中には、もっと労働の仕方を変えたほうがいい!という工場がたくさんあります。でも変えない工場が多い。変えない理由は作業効率が悪くなるからという理由が多い。

僕的には一日中、立ったままの状態で作業をするほうが作業効率が悪くなると思っています。

人の集中力は90分しか続かない

人の集中力は90分くらいしか続かないと言われています。でもこの90分は集中するのに適した環境の場合です。

工場には、仕事に適した環境ではない工場が多いです。

そんなマイナスの環境では、90分も集中力が続かないのは明白です。

そんなマイナス環境で、継続的な立ち仕事を強制すれば、従業員の集中力がさらに低下するのは、火を見るより明らかです。

なのに、今だに多くの工場が、従業員の集中力の下がる環境で従業員を働かせ、従業員の集中力が下がる作業法を従業員に強制しているんです。

『ポモドーロ・テクニック』という作業方法があります。

この作業方法は、1980年代にフランシスコ・チリッロ氏が開発したタイムマネジメント法です。

ポモドーロ・テクニックとは?

①25分の作業をする

②5分の小休憩する

③再び25分の作業をする

④5分の小休憩をする

25分作業をして、5分の小休憩をする。これを繰り返す。これがポモドーロ・テクニックです。

この『25分作業をして、5分の小休憩する』を繰り返すことによって、生産性が向上するそうです。

科学的にも、この『ポモドーロ・テクニック』という方法の有効性は証明されています。

人の集中力は無限ではないんです。定期的に休憩を挟まないとその集中力は低下してしまうんです。

なのに、ほとんどの工場では、定期的に休憩を挟まず、長時間の立ち仕事という集中力を奪うことを強制しています。

多くの工場は、無駄に疲れることを強制している。

この事実も工場の人手不足の原因になっていることは、間違いありません。

日本には、まだまだ迷信的精神論が至るところに存在しています。その迷信的精神論を駆逐しないかぎり工場の労働環境が劇的に良くなることはないと思います。

自動車会社のアウディは、従業員の作業負荷を軽減するためにウェアラブルチェアというものを使っているそうです。

アウディのように従業員が作業をしやすい環境を作るのは当然のことです。

でもその当然のことをしていない工場が日本にはたくさん存在しているんです。

そのせいで日本の工場には人手不足の工場が多いんです。

「人手不足を嘆く前に労働環境を改善する企業努力をしろよ!」と言いたくなるような工場が日本にはたくさん存在しているです。

そんな工場の数を減らさない限り、工場の人手不足の解消は困難でしょう。

理由2、単調な仕事が多い

工場の仕事は単調な仕事が多いです。

朝から晩までマニュアル通りの作業を繰り返す。自動機械のようにマニュアル通りの作業を繰り返す。

工場の仕事にはそういう単調な作業が多いんです。

単調な作業は飽きやすいです。飽きやすい作業は疲れやすいです。

飽きやすくて、疲れやすい。

そういう嫌な作業が工場の仕事には多いんです。

だから工場の仕事に嫌気が差して辞める人が多いんです。

だから工場は、人手不足に陥りやすいんです。

経験の浅い人ほど単調な作業を強制される

経験の浅い人ほど単調な作業を強制されます。この強制は経験を積ませるためには必要な強制なのですが、この強制に耐えられない人が多い。そしてこの強制に耐えられない人には若い人が多い。

だから工場の離職者には若い人が多いんです。

理由3、夏暑過ぎる職場が多いから

工場には、『夏暑過ぎる職場』が多いです。

例えば、溶接工場。

溶接工場の従業員の多くは、朝から晩まで溶接の仕事をしています。

溶接は熱を利用するので熱いです。

大概の従業員はそんな熱い溶接を一日中しているんです。

もちろん大概の工場は冷房を完備しています。

でもそんな冷房の涼しさなど溶接の熱の前では、焼け石に水みたいなもの。あまり効果がないです。

そのため従業員はその熱さを我慢して、仕事を続けなくてはならないんです。

僕もその熱さを経験したことがありますが、拷問みたいな熱さです。慣れてないと意識を失いそうになるような熱さです。「ここは砂漠か?」というような熱さです。幻覚が見えるレベルの熱さなんです。

そういう熱い環境が溶接工場には多いんです。

この熱い環境が夏になるとさらに熱くなるんです。夏の暑さのせいでさらに熱くなるんです。灼熱かよとツッコミたくなるような熱さになるんです。

その熱さのせいで汗がダラダラでます。定期的に水分を摂取しないと確実に脱水状態に陥るくらいの汗をかきます。

このような過酷な労働環境の職場が、溶接工場には多いんです。

溶接工場じゃなくても、夏暑過ぎる工場はあります。

印刷工場・食品工場などにも夏暑過ぎる工場があります。冷房完備で涼しい印刷・食品会社もありますが、超暑い印刷・食品会社もたくさんあります。

このような過酷な作業環境の工場が多いため、人手不足に陥る工場が多いんです。

おわり

Posted by みーこ