泣ける!悲しい!恋愛話7選

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がむしゃらだった初恋

学生の頃、大好きだった人がいました。好きで、好きで、好きで。17歳から、22歳まで。5年間、彼のことだけを考えて生きていました。

でも、大学卒業後、うまく就職ができなかった彼。フリーターというよりほぼニートのようになってしまって、生活も自堕落になっていってしまいました。

私はそれでも、彼のことが大好きで、好きで好きで好きで……仕方がありませんでした。初めての恋、初めてのキス、初めての……すべての初めてを、彼としたんです。

彼もわたしを愛してくれていたとは思います。でも、付き合いが長くなるにつれて、彼はわたしを当たり前の存在として、大切にしなくなりました。

親友にも付き合うのを止められ……。「人に心配をかけるような恋なら、しないほうがいい。」と言われました。

大好きだけど、愛してるけど、一緒にいてもお互いのためにならない。別れようとついに決心し、私は、はじめて彼に「さようなら」を言いました。涙が止まりませんでした。

あれから十年が経ちました。先日、駅で偶然にも再会したんです。運命かと思いました。いま、どうしてるの?あのときは……など、ぽつりぽつりと思い出を話しました。

彼が、「あのときは、俺が悪かった。愛してたことは、本当だから……。」と泣きそうになりながら言ってくれました。

彼には、もう奥さんも、子どももいるそうです。もう、戻れない、私のおさない恋。一番きれいな私を、きっとぜんぶ捧げた人。結ばれることはなかったけど、ずっと彼のことは大切に思いながら、生きていくと思います。

出逢う順番が逆だったら

彼との出逢いは職場です。新入社員で右も左もわからない私を、彼が食事に誘ってくれたんです。もちろん私だけではなくて、部下みんなに優しい素敵な上司でした。仕事でなんでもできる彼を見ていると、だんだんと惹かれていってしまいました。

私が彼と出逢って少しして、私の母が病気になりました。母の余命を宣告されても、信じることができませんでした。これからたくさん親孝行をしようと思っていたのに。

病院に通いながら、やせ細っていく母の姿を見ているのはとても悲しく、辛くて……そんな私を心配して、ずっと支えてくれたのが彼でした。

一度でいいから思い出をください、と頼んだのは私です。彼に奥さんがいることも知っていました。彼は、断れなかったのだと思います。

それから、彼と二人で会うことが増えていきました。彼は、クリスマスなどのイベントも、全て私と過ごしてくれました。たくさんの愛情をもらいました。ですが、彼が帰るのは奥さんのところ。

奥さんは悪くないのに、私は顔も知らない奥さんに、たくさん嫉妬して、毎日我慢して。泣いて、辛いし苦しいです。

そんなある日、彼から、「子どもが生まれる」と聞きました。奥さんに離婚して欲しいと言ったところ、最後に一度だけしようと言われたそうです。そのときの、子ども……。

子どもに罪はない、出逢う順番さえ違っていれば……と泣く彼にできることは、彼を開放してあげることだけだと思いました。彼と出逢ってからの5年間。結ばれることはなかったけど、一生の思い出です。

勝てない相手

私と彼は、来月婚約する予定でした。婚約指輪を買いに行った夜、彼の携帯に連絡がきました。彼の元カノさんの家族からの電話で、元カノが事故で意識不明だ、という電話でした。

彼は動転していましたが、いまは違う女性と付き合っているので、と断ってくれました。でも、次の日も、家族から電話がありました。元カノが、彼の名前をつぶやいているという話でした。

「行っていいよ」と、私は言ってしまいました。彼は、ほっとした顔をしていました。そして元カノのいる病院に行き……。夕飯を食べよう、と言っていたけど、夕飯の時間までに帰ってきませんでした。

その夜、電話がきました。電話でも、泣いているのがわかりました。ともかく帰っておいで、と言いました。

これからしばらく通ってもいいか、と聞かれ、言いたいことはいっぱいあるしイライラするし、でも、そんなこと言ったら軽蔑されそうで言えませんでした。

一ヶ月たった頃、元カノが目を覚ましたとの報告を受けました。もう、元カノのところには行かなくていいんだとほっとしていましたが、帰ってきた彼の顔を見て、愕然としました。

目は腫れていて、彼はきっと、ずっと泣いていたんだと思います。そして、「ごめん。ごめん。」を繰り返しました。

元カノは、記憶に障害があり、彼と付き合っていた一番幸せな時期で目が覚めたそうなんです。半身に障害も残り、普通の生活はもうできないとのことでした。

彼は、そんな元カノを見捨てられないと言いました。皮肉なことに、その日は婚約指輪ができあがる日でした。1か月前の幸せな気持ちを思い出しながら、あれは夢だったのかもしれない、と思いました。

3年後の約束

大学の同じサークルの人と付き合っていました。幸せな日々は、就活を機に崩れていきました。

就職氷河期とも言われた私たちの時代は、何十社回っても内定をもらえず、お互いに余裕がなかったのはわかっていました。喧嘩をすることも多くなっていましたし、ああこれは別れることになるのかなとぼんやり思っていました。

なんとか就活を終えて2人別々の道を歩むことに。

「俺たちは若すぎたんだ。成長して帰ってくるから、3年後にここで会ってやり直そう」

そう彼は言って、私達はまた会う約束をしました。私はその言葉を信じて過ごしていました。

社会人の3年は、長いようであっという間に過ぎました。3年目のその日、約束の場所で私は半日待っていましたが、彼は現れませんでした。

彼は変わってしまったのか、私が変われなかっただけなのか、答えは出ませんでした。

嘘で別れた初恋の人

私が初めて好きになった彼は優しくて、いつも私のワガママを聞いてくれていました。

ですがある日突然「もう気持ちがなくなったから別れてほしい」と彼から別れを切り出され、私は何がなんだかわからないながらも、意地を張って「わかった」と言ってしまいました。

彼との別れをまったく頭で整理できないまま、泣き続ける毎日を過ごしていました。私がワガママを言ったから?でもあまりにも突然すぎる……あんなに仲良くしてたのに、嫌われてしまった、と悔やんでも悔やみきれません。

それでも振られた手前、連絡をすることもできずに過ごした半年後、また急に彼から連絡がきました。

「どうしてる?元気?」

「もう新しい彼氏がいるから平気。元気にしてるよ」

「そっか……」

つかなくていい嘘をついてしまいました。今もずっとあなたを想っている、なぜそう言えなかったのだろう。

それから間もなくして、彼の友人から彼の訃報を聞くことになるなんて。

彼はがんを患っていました。別れを切り出された頃に発見されたと聞いたとき、彼が私のことを想って別れたのだとやっと理解できました。どうして私に教えてくれなかったのだろう……その日は涙が止まりませんでした。

3年経ったいまも、愛していると言えなかった後悔で、心がまだキリリと痛むことがあります。彼の優しさを少し恨みつつ、この胸の痛みは一生抱えて生きていくのでしょう。

本を通して通じ合った2人、だけど…

いつも大学の図書館で会う先輩は、博学でカッコよくて密かに憧れの存在。先輩の話を聞くのが好きで、いつも先輩の後をついてまわっていた気がします。

そんなある日、先輩から本を渡され、「愛するということ」という見たことのない本でしたが、先輩からの紹介だったので夢中で読みました。本を読みながら、先輩と気持ちが通じ合ったような気がして嬉しかったのです。

正直言えば、先輩ほど深く内容を理解したとは思っていませんが、とにかく早く読んで返したかったというのが一番にありました。

本を手渡す際、先輩が「僕は愛についてもっと理解を深めたい、君と。」と言われて交際が始まりました。

若かりし頃の恋愛は、本のようにはうまくいかないものです。その後「愛」について価値観が異なることに気づいた2人は、徐々に心が離れていきます。

愛を学ぶために付き合ったのに、好きでもどうにもならないこと、愛は冷めるのだという現実を知ることになってしまいました。今も哲学書を見るとあの頃の先輩との甘酸っぱい思い出を思い出します。

彼の日記

こんなに好きになれる人がこの世にいたんだ!というほど好きになった相手に、
2年付き合ったある日突然「ごめん、好きな子できたからさ、別れてよ」とサラリと言われて振られてしまいました。

そんなことを言うような人ではなかったので、パニックになりながら過ごしていたように思います。それ以来LINEをしても既読にもならず、「ブロックされるくらい嫌われたのか……」と涙を流す日々。

ですが彼の友達から、実は闘病していたこと、それも叶わず亡くなったことを知らされ、彼の日記を渡されたのです。入院してからほぼ毎日つけていたようで、私のことがたくさん書かれていました。

「いまあいつは何してるかな、泣いてないといいな」

「新しい彼氏ができて幸せだといいな。俺じゃないのが悔しいけど……」

「会いたい。毎日ツラいよ」

「最後に会いたい。本当にごめんな」

私に対する愛情があふれるような日記に、涙が止まりませんでした。

亡くなる前の日に書いたページには、「愛してる。だから俺のことは忘れてよ」の文字が。

あれから2年が過ぎました。今もまだ独り身ですが、彼の分も幸せにならなきゃと思っています。

Posted by みーこ