「お客様は神様」確かにある種のお客様は神様に似ているかもしれない。理不尽な神様にな。
「お客様は神様」という言葉があります。
昭和を代表する歌手・三波春夫さんが残した有名な言葉です。
この言葉は今でも使われることがあるくらい有名な言葉です。
この言葉を信じてお客様のためになることを一生懸命考え、実践している仕事人がたくさんいます。
そのおかげで日本のサービス産業は素晴らしいと世界に評されるようなサービスレベルを維持しています。
そんな状況の中でサービス満点で客に接する仕事人たちに傍若無人な態度をとる客がいます。
傍若無人な態度をとる客たち
○30歳男、18歳女性店員に「殺すぞ」土下座強要
福岡県北九州市のコンビニ内。30歳の男が18歳の女性店員に対し土下座を強要。
会計に対応した女性店員(18)に対し、男(30)が料金を置くトレイを投げつけたうえ、「殺すぞ、謝れ」などと脅し、土下座を強要したのだ。
結果、男は強要と威力業務妨害の疑い逮捕された。
○札幌市内に住む女が店員に因縁をつけ、土下座を強要
2013年に札幌市内に住む女が「しまむら」で購入した商品が気に入らないとして店員に因縁をつける。
さらに女は交通費の返還を求めたうえ土下座を店員に強要。
さらに女は土下座シーンを写真で撮影したうえ、実名入りでツイート。
結果、世間に猛烈批判され、炎上。
○男が急に怒り出し、「単品って何だ!」と店員を怒鳴り付ける
千葉県のマクドナルド店内。客の男が2017年2月18日午後10時半ごろ、レジに並んでビッグマックを注文した。
「セットにしますか? 単品にしますか?」アルバイトの男性店員が通常通り聞く。
すると客の男が急に怒り出し「単品って何だ!」と店員を怒鳴り付けた。
男の怒りは、さらにエスカレートし、「バカにしてるのか!」と大きな声で店員らに暴言を浴びせた。
という事件が相次いでいます。
仕事人の間では「神様」と呼ばれるお客。こんな事件を起こすような客が増えているんです。傍若無人の神のようなことをする客が増えているんです。ギリシャ神話に登場するわがままな神のようなことをする客が増えているんです。
浮気しまくって人々を不幸にするゼウス。
機嫌が悪いと津波を起こすポセイドン。
機嫌がいいと豊作で、機嫌悪くなると飢饉を起こすデメテル。
こんなギリシャ神話の神のようなわがままをする神様的お客様が増えているんです。
○労働組合の調査・・・「迷惑行為」に遭遇したことがある従業員が7割以上
デパートなどで顧客からのクレームに対応した際、土下座の強要や「殺す」と脅される、といった「迷惑行為」に遭遇したことがある従業員が7割以上にのぼることが、労働組合の調査でわかった。
これは、デパートやスーパーマーケットなどで働く約5万人を対象に、労働組合が調べたもので、73.9%の人が、顧客からの「迷惑行為」に遭遇したことがあるという。
一番多いのが「暴言」で、商品の場所を案内した際に、遠回りさせられたと怒りだし、「ばか、死ね、辞めろ」と怒鳴られたり、突然、「ぶっ殺すぞ」と怒鳴られたりした従業員もいたという。
ほかの「迷惑行為」としては、土下座での謝罪を要求されたり、たたかれる、蹴られるなどの暴力行為もあり、「迷惑行為」を受けた従業員の1%が、その後、精神疾患になったと答えている。
このように傍若無人の神みたいなお客が確実に増えているんです。
煽り運転が社会問題になっているようにこの傍若無人のお客の迷惑行為も社会問題になっているんです。
これは世の中に「自分さえ楽しければそれでいい」という幼稚な快楽主義者の人が増えたからだと思います。
幼稚な快楽主義者は他人の迷惑顧みずに自分の欲望を満たそうとします。その欲望が満たされないとすぐ不機嫌になり、他人のせいにします。
こういう幼稚な快楽主義者は自分が悪いとは思いません。自分の欲望が満たせないのは他人のせいと考えます。
だから他人に対して攻撃的です。
当然ですよね。自分の不快さはすべて他人のせいと思うような性格なのですから。
このように、なんでもかんでも他人のせいにする幼稚な快楽主義者が世の中に確実に増えています。
結果、煽り運転やサービス業などへの迷惑行為が増えているんです。
普通に考えれば自分のしていることが愚かであるとわかります。でも幼稚な快楽主義者は他人のせいにする癖があるせいでその愚かさに気づけないんです。
人が大人にならなければならないのは、他人に理不尽な迷惑をかけてしまうことに気づくために大人にならなければならないんです。
でも幼稚な快楽主義者は幼稚ゆえにそれがわかっていない。だから他人に理不尽な迷惑をかけてしまうんです。
こういう幼稚な人間に必要なことは自分が幼稚であるという認識です。その認識ができないかぎり大人になることは不可能です。
でもこういう幼稚な人間にかぎって、「自分は優れた人間」「自分は立派な人間」「自分はすごい人間」と思っていたりします。
だからこういう幼稚な人間はなかなか大人になれないんです。一生大人になれない人間だっています。自惚れが強すぎて大人になれないんです。
こういう大人になれない幼稚な人間の行動を制限するためには罰則を強化するしか方法はありません。教育でこういう幼稚な人間が更生する確率は極めて低いからです。
だから罰則を強化する必要があるんです。
僕はいつも思っています。幼稚な人間を更生させるには痛みが必要だと。「○○をすれば☓☓という痛みを感じることになる。だからやめよう」と認識させるためには痛みが必要だ。
そう思うから僕は罰則強化が必要だと思うんです。
痛い思いをすれば、もう二度とそんな痛い思いをしたくないと思い、行動を改善する努力をします。熱いヤカンに触れた子供が、もう二度とそんな熱い思いをしないために、行動を改めるみたいに努力します。
そういう努力をさせるためにも罰則強化は必須だと思っています。悪質な迷惑行為をしたら罰金100万円とか強制労働1年とかいう重い罰則が必須だと思っています。
自分から学ぼうという意欲のない傲慢な人間を学ばせるためには罰則強化しかない。少しでもサービス業者に迷惑行為をする自称神様客を減らすには罰則強化しかない。
僕はそう強く思っています。
賢い人間なら罰則強化されれば自分の行いを正します。でも幼稚な人間は罰則強化されても自分の行いを変えません。本来、自分の行いを変えなければならのに変えられないんです。幼稚ゆえに。
そんな自分を変えられない幼稚人間を罰則を通して、少しでも、自分を変える重要性を学ばせるためにも罰則強化は必須だと僕は信じています。
おわり